エルメスのレザーバッグのなかで、由緒正しい歴史をもつボリード。そのルーツは古く20世紀の初頭といわれ、移動手段が馬車から自動車へと変わった黎明期に登場しました。現代では当たり前のファスナー開閉式のバッグですが、実はボリードが世界で初めて採用し、高い実用性で大きな話題になりました。
当初は「ブガッティ」という名前が与えられ、旅行用のバッグとして重宝されることに。当時の馬車や自動車はお世辞にも乗り心地が良いものではなく、激しい揺れでもバッグ開いてしまうこともあったそうです。そこで、ファスナーを採用することで荷物の飛び出しを防止し、必要なものを素早く取り出すことができた画期的なブガッティ(現ボリード)は注目を集めることになったのです。
その後、1923年に現在の「ボリード」へと名称を変更。1950年代には注文生産品になりましたが、1982年からはコレクションモデルとしてラインナップされ、現在もエルメスを代表するバッグとして歴史を刻み続けています。あまり知られていないことですが、バッグの前面にデザインされる楕円形のマカロン(タグ)は、オーナーのイニシャルを入れるためのもので、旅行用バッグとしての名残りなのです。
基本的なサイズ展開は
ボリード21(W21×H15×D7.5cm)
ボリード27(W27×20H×D7.5㎝)
ボリード31(W31×H25×D12㎝)
ボリード37(W37×H27×D14㎝)
基本とし、それぞれ派生モデルとして
タイニーボリード(W15×H10×D5.5㎝)
ボリード1923(W31×H24×D12㎝)
ボリードリラックス(W35×H27×D14㎝)
も登場し、幅広いサイズ展開は大きな魅力といえるでしょう。
カデナの擦り傷は査定のマイナスに!

ボリードは便利なファスナー付きバッグとして知られていますが、買取・査定のポイントは表革と共にファスナーのコンディションも重要なポイント。
元々、丈夫な作りになっていますがファスナーやファスナープルが傷んでいるものや、開閉がスムーズに行えないものは査定額が下がってしまします。ボリードにはクロシェットとカデナが付属していますが、クロシェットのベルト部分が傷んでいるものや、カデナを付けたま使用することで擦り傷が付いてしまったものはマイナスの査定になります。元々、丈夫な作りになっていますがファスナーやファスナープルが傷んでいるものや、開閉がスムーズに行えないものは査定額が下がってしまします。ボリードにはクロシェットとカデナが付属していますが、クロシェットのベルト部分が傷んでいるものや、カデナを付けたま使用することで擦り傷が付いてしまったものはマイナスの査定になります。
また専用のショルダーストラップを取り付ける部分の金具の傷、ストラップの劣化も重要なチェックポイント。買取・査定時にはクロシェットやカデナ、ストラップなどの付属品を揃えておくことは基本ですが、保存袋や外箱、保証書、販売証明証があれば、より高価な査定額が期待できることを覚えておきましょう。
ファスナーのコンディションに注意!

世界で初めてファスナーを使用した由緒正しい歴史を持つボリード。その魅力は使いやすさと美しいシルエットです。
開口部も大きく、荷物の出し入れも簡単なバッグだけに扱いは丁寧に行いましょう。ファスナーを開ききらず、無理に荷物を出し入れすると表革にシワや折り目が付くだけでなく、ファスナーを炒めてしまう可能性もあります。
また、ボリードはボトムに比べて上部が狭くなるので、幅のある荷物を詰め込んでしまうと型崩れの原因になるので注意してください。.