エルメスを手放す場合、気になるのが査定金額。より高い値段で買取をしてもらうためには何が必要なのか、どのタイミングで買い取りに出すことが有利なのかを知っておくことが重要です。
また、高価買取の対象になるサイズ、色、素材を知っておくことで、購入時にどのサイズを選ぼうか、どの色を選ぼうか…と悩んだ場合、将来へのリスクヘッジとして有利になることは間違いありません。
高価買取は手放す以前、購入時の選択によって大きく左右されてしまうのです。ここではエルメスの買取に対する疑問と回答についてレクチャーしたいと思います。
Q1:「高額査定が期待できるケリーとバーキンのサイズは?」
エルメスのなかでもケリーとバーキンは人気が高く、それだけに高額な査定が期待できます。
しかし、共にバッグのサイズによって査定額が違ってくることも事実。大きなサイズはバッグ自体が重たくなることと、日本人の平均的な体型に対して大き過ぎるため、査定金額が少しだけ低くなってしまうのです。
ケリー、バーキン共に25~30cm前後のサイズに人気が集中していることが査定額の差になっています。もし、サイズ選びで悩んだ場合、リセールバリューを考えて人気の高いサイズをチョイスすることをおすすめします。
Q2:「素材や色によっても査定金額は違うの?」
人気の高い素材は比較的キズの付きにくいトリヨンクレマンス、トゴ、エプソンで、表面にシボの入っていないボックスカーフやヴォースィフトなどと比較すると査定額は高くなっています。
また、カラーですが、以前まではベーシックなブラックやゴールドに加えブルージンに人気が集中していましたが、最近は鮮やかなカラーも人気が高くターコイズやローズティリアンには高額の査定が付けられています。金具の色はシルバー系のパラジウムよりもゴールドの方が査定額は高いようです。
Q3:「程度や製造年によって査定額は大きく変わる?」
もちろん、査定にはコンディションンの良し悪しが大きく影響します。
新品に近い状態のものは査定額が高く、使用感のあるもの、コンディションの悪いものは査定額が下がります。ショップによって異なりますが、
(N)新品
(S)新品同様
(A)使用感少なめ
(B)使用感はあるが状態が良い
(C)使用感がある小さなキズや汚れがある
(BC)キズや汚れが目立つ
など、独自のルールでランクの基準が決められ、査定が行われています。
ケリーやバーキンの場合、金具部分に刻まれた刻印によって製造年、製造工場、職人まで辿ることができ、生産された年代を確認することができるのです。そのため、製造年によって査定額に変化が付けられ、年代の新しいものほど高額査定が付けられています。
Q4:「付属品の有無で査定額が大きく変わる?」
ケリーやバーキンの場合、バッグ本体のコンディションだけでなく、
・収納袋
・クロシェット(鍵カバー)
・カデナ(南京錠)
・鍵(スペアキーを含む)
・レインカバー
・ショルダーストラップ
・(ケリー)収納用の当て布が付属しています。
この全てと外箱が揃っていると、査定額は大きくアップしますが、クロシェットやパドロック、ショルダーストラップが欠けてしまうと、査定額が大幅にダウンしてしまうので注意しましょう。
Q5:「コンディションの回復ははどうすればいい?」
査定では表革やハンドルの色、光沢、キズ、染み、型崩れ、四隅の角摺れ、縫製の状態、金具のキズ、内装の状態、カビ、臭い(タバコや香水臭)など細かな部分を確認し、ランクが決められます。
そこに製造年や色、素材、付属品の有無を加味することで査定額が導き出されるのです。バッグは日頃の使い方やメンテナンス、保管環境によって大きく変わってしまうので、大切に扱い、正しい状態で保管することが重要になります。
また、経年変化によってコンディションを崩してしまったバッグを自己流で補修するのは避けましょう。角摺れキズ部分をマジックや靴墨でリペアしたり、金具を自己流で磨いてしまうのは危険。
自分で補修した場合には査定額が下がってしまうばかりか、査定の対象外になることもあるからです。また、エルメスの製品を直営店以外のお店で補修した場合、正規のサポートや修理が受けられなくこともあるので、下手に手を加えず査定時に相談することをおすすめします。