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    信頼と品質を保証する、エルメスの刻印|約70年分の年式を表でご紹介

    更新日:2019.10.25
    信頼と品質を保証する、エルメスの刻印|約70年分の年式を表でご紹介

    世界的ファッションブランドとして、圧倒的な支持を得る「エルメス」。バーキンやケリーといった名高いアイテムを世に送り、様々な世代から愛され続けています。

    高級馬具店であったエルメスが、現在のようなファッションブランドとして本格的にスターとしたのが1900年頃。現在のファッション業界の基盤を作ったと言っても過言ではありません。それほどエルメスが始めたことは、かなりの影響力がありました。

    歴史の長いエルメスは、同じお色や素材で作り上げたアイテムが多数存在します。特に人気の高いバーキンやケリーは数えきれないほど職人が作り上げているでしょう。 今回はエルメスだからこそ必要な、刻印についてご紹介します。

    刻印とはエルメスアイテムにとってどんな存在か

    そもそも刻印とは何か、ご存知では無い方が多いでしょう。今回はエルメスアイテムになぜ刻印が必要なのか、1からご説明いたします。

    エルメスにとっての刻印は、そのアイテムを見極めるための印です。

    エキゾチックレザーを見分ける、素材の刻印

    様々な種類の素材が展開されているエルメス。そのなかでも特に稀少価値が高く、人気があるのはクロコダイルといったエキゾチックレザーでしょう。

    ですがエキゾチックレザーは違いが僅かなため、素人ではなかなか見分けることが困難です。

    そのため非常に似ている、クロコダイルレザーのアリゲーター、ニロティカス、ポロサス、そしてリザードの4種類にはそれを表す記号の刻印が存在します。

    アリゲーターには「□」、ニロティカスには「●●」、ポロサスには「^」、リザードは「ー」「=」とそれぞれ分けられています。また画像の右下にある刻印はニロティカスを表す「●●」ですが、こちらは希少価値の高いヒマラヤバーキンのため、ご紹介しました。

    様々なパターンで表す、製造年の刻印

    エルメスがいつ製造されたかがわかる、年式という刻印があります。

    バーキンやケリーのように高い人気を誇りながらも、生産が追い付かないアイテムは1年に限られた数しか流通されません。そのため、製造年によっては希少価値の高いアイテムかどうかが年式で判断ができます。

    また製造された年以外にも、製造された工房、職人がわかるものが刻まれている場合もあります。そのため刻印は確かな技術と品質を提供している、という証となるのです。

    年式は、アルファベットで割り振られています。歴史の長いエルメスのため、アルファベットと言っても様々なパターンで表現されています。通常のものから、四角を使用した年や丸を使用した年も存在します。

    そして年式が押されている場所はバーキンなら長い間、クロアの部分にありましたが、最近は異なります。2015年からバッグの内側に表記されています。

    ぜひ自分の目でチェックしてみてください!

    なかなか見ることができない、特別な刻印

    素材や製造年だけではなく、エルメスの刻印にはまだ種類があります。それはスペシャルオーダーなど、通常では簡単に手に入らない特別なアイテムのみに記されている刻印です。

    その刻印は素材や製造年よりもかなり価値が高く、なかなかお目にかかれません。その刻印で、そのアイテムがどれだけ特別に作られたかが一発でわかります。素材のようにそれぞれエルメスのロゴ付近にデザインされています。

    限られた顧客しか利用できないスペシャルオーダーのアイテムには馬の蹄のマークが。そしてエルメスの関係者やVIPのためにエルメスの「一級の職人が作った証」であるスターマーク。

    またスターマークはスペシャルオーダーよりも稀少価値が高い、特別な証です。そして流れ星のようなデザインであるスターマークには、シルバーとゴールドの2色が展開されています。

    デザインも職人によって若干異なりますので、ぜひチェックしてみてください。

    そしてセールや割引で購入できる「ソルド(S)マーク」の3つが存在します。画像では少し見にくいかもしれませんが、エルメスロゴの下に、うっすらとSの文字が刻印されていることが見てわかりますよね。

    約70年分の製造年刻印早見表

    歴史の長いエルメスのため、その分年式も数多く存在します。今回は1945年からの年式を表にしてまとめてみました。

    1945~1970年(アルファベット)

    ※ 1947年にはエルメスで香水が発売、1952年にはスカーフが誕生しました。

    エルメスと同じ三大メゾンのひとつであるシャネルや他のブランドの様に、エルメスにはそのアイテムに対する保証書は存在しません。そのためエルメスには刻印が存在します。

    1970年でアルファベットをコンプリートしたエルメスは、1971年から丸を使用しました。

    1971~1996年(丸とアルファベット)

    1971年からアルファベットを丸で囲んだ印を使い始め、バーキンやケリーなどの金具があるバッグには、留め具があるストラップに刻印しています。

    1996年で丸のアルファベットを制覇し、エルメスは四角を使用することになりました。

    1997~2014年(四角とアルファベット)

    1997年からはアルファベットを四角で囲んだものを使用しています。Aから始まり、2014年のRまでの期間に製造されたアイテムには、年式の他にそのアイテムを製造した職人のコードも表記さています。ぜひチェックしてみてください。

    丸や四角でアルファベットを表してきましたが、2015年からはシンプルなアルファベットのみとなりました。

    2015年~(アルファベット)

    2015年からはアルファベットのみの表記となりました。またRからTの表記になったのは、ソルド品にSを使用していることから、間違いを防ぐため年式でSを使用していません。

    また2015年からクロア部分に押されていた刻印が場所を変え、バッグの内側の上部に押されています。またバーキンやケリーと同様に高い人気をもつコンスタンスには、内部の仕切り部分に刻印されています。探してみてください!

    2020年からはどんな表記になるのでしょうか?随時更新いたします。

    まとめ

    エルメスの刻印についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

    刻印という存在はエルメスアイテムにとって、その品質と価値を表す重要なもの。ぜひ今回の記事を参考に、自分が所有するエルメスアイテムの刻印を確認してみましょう!

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    橋本昌彦
    はじめてまして、橋本と申します。
    私は、1993年にブランドの業界に入りました。
    ブランド業界大手を2社を通し、査定士・バイヤー・店長・エリア長などの多くの経験してきました。
    ブランドと触れていく中で、Hermesの魅力に憧れ、今はHermes専門店であるGINZA XIAOMAの店長&査定士&新人教育に日々励んでおります。
    ブログを通じて、私が25年間培った経験とノウハウを皆さんと分かち合えればと思います。
    よろしくお願い致します。

    橋本昌彦